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Netflixオリジナルアニメ 『キャノン・バスターズ』レヴュー

Netflixオリジナルアニメ 『キャノン・バスターズ』レヴュー

©︎ Netflix

★★★★☆☆☆☆☆☆ 4/10

アメリカのコミックを日本のスタジオがアニメ化するというNetflixらしい企画ですが、今後のこうした試みに水を差しかねないクオリティという残念な結果に。

作品について

『Cannon Busters 』は元々はアメリカのコミックで、作者の LeSean Thomas が2014年にKickstarterでアニメ化のプロジェクトを立ち上げ、その後Netflixのオリジナルアニメとして配信が決まったという経緯があります。

アニメ制作はマクロスシリーズやシンフォギアシリーズを手がけるサテライト。国境を超えたプロジェクトという意味ではNetflixならではで歓迎したいところですが、悪しき前例とならない事を願うばかりです。

ストーリーとして成立していない

大筋としては「お友達ロボット」であるサムが親友のケルビー王子を探す旅に出かけ、それに不死身のお尋ね者であるフィリーとメカ好きのロボットのキャシーが巻き込まれる、というファンタジー世界のロードムービー的構成になっています。

しかし、そもそもお尋ね者のフィリーにはサムに付き合う理由が無いんはずなんですが何故か旅が始まり、中盤になってから取って付けたような理由がでっち上げられ、ラストでそれを(当然にも)反故にするという始末。

こういう凸凹コンビの珍道中というストーリーでは、嫌々ながらも一緒に旅をするハメになる理由は物語の背骨とも言える必須の要素で、そこで失敗しているのは致命的と感じます。

骨のないクラゲが波に流されるまま漂うように、ストーリーは脈絡もなく頭のおかしな奴らが出てきてはどこかで見たようなシーンが並べられているというだけで、続きを見ようという気が急速に失われていきます。

関係の無いおっさんを突然殺すとか言い出したり、そのおっさんが突然愛してるとか口走ったり、敵の親玉も「すげえ強い」という以外は背景のろくな説明もなく、ストーリーテリングの質としては中学生の日記レベルです。面白いと思ったのはケイシーがサムを埋めるところぐらいですかね。本当にそこぐらい。

もしかしたらコミックではちゃんと書かれているけど、アニメではハイライト的な展開になってしまったのかも知れませんが、アニメシリーズの評価としてはストーリーの出来が悪いというより、そもそも成立していないと言わざるを得ません。

もっとも、杜撰なストーリーという意味では異世界系アニメを大量生産している国がデカい口を叩ける筋合いはないんですが、こういうインターナショナルな試みの芽を潰さない為にも、Netflixは金をドブに捨てる前に少なくとも脚本ぐらいはチェックした方がいいのではないでしょうか。

サテライトの作画もイマイチ

作画的には、たまにマトモになる瞬間があるものの全体的には最近のパッとしないサテライトそのものといった印象です。ゴンゾの『7SEEDS』よりはマシですが、まあこれは慰めにもならないですね。

お約束の変形ロボットも登場し、ベッシーのCGモデルは中々良いんですが、なんでタイトルにもなっているキャノンバスターは手書きな上にあんなダサいんですかね…途中で予算が尽きたんだろうか。

昔の「ノエイン」や「しゅごキャラ!」をやっていたサテライトなら、やっぱりジャパンのアニメスタジオはクールだぜ!と言ってもらえたかも知れませんが、今の日本は海外のクリエイターにとってどれほど魅力的なんでしょうか。

キャノン・バスターズ (Netflix)

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