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ステレオしかないのにマランツのAVアンプNR1710を購入した話

ステレオしかないのにマランツのAVアンプNR1710を購入した話

MarantzのNR1710。下は Apple TV 4K と PS4 pro。

ステレオスピーカーしかないのに初めてのAVアンプとしてNR1710を導入してみた顛末記。結果的には以前からあった不満点はほぼ解消し、十分満足できる環境になりました。

経緯

ウチでは一応テレビ用にスピーカーを設置しているんですが、部屋が狭いこともあってステレオしかなく、今までステレオデジタルアンプ(DENON PMA-50)を使っていました。

それが先日ついに壊れてしまい買い替えることになったんですが、前々からテレビ周りはステレオでもAVアンプの方が使い勝手が良いのではないかと思うところがあり、初のAVアンプとしてMarantzのNR1710を購入してみました。

AVアンプを選んだ理由

AVアンプというとサラウンド用というイメージですが、ステレオでもAVアンプを選んだのは以下のような理由からです。

テレビのHDMI端子が足りない

テレビは一応4Kなんですが、4つあるHDMI入力端子のうち4K対応なのはその内2つだけ(なんでやねん)。ところが現状でも4KデバイスとしてPS4 proとApple TV 4KとFire TV Stick 4Kを持っており、全部繋ごうと思うと1つあぶれてしまいます。

使用頻度の低いのは2Kでいいっちゃいいんですが、それでもたまに4Kで見たい時があり、その度に挿し替えるのはやっぱり面倒です。

その点AVアンプならHDMI入力の数も多く、全て4K対応です。特にNR1710は8chもあり、今後4Kデバイスが増えても安心できます。

HDMI CEC

HDMI CECはメイカーによりブラビアリンクとかビエラリンクとか勝手に名前をつけてたりしますが、HDMIで接続されている機器を相互に制御するための規格です。

よく使う例を挙げれば、PS4の電源を入れるとテレビの電源もONになるし、テレビの電源を切れば使っていたApple TVもOFFになる、といったものです。一つのデバイスだけで一括操作できるのでたいへん便利です。

AVアンプを使わない場合、音声信号は大抵はテレビからの光デジタル出力を使うことになり、その先のDACなりアンプなりはいちいち個別に電源を入れたり切ったりすることになります。大した手間ではないとは言え面倒だし、リモコンがまた増えたりしてもう勘弁なわけです。

バイアンプ接続

AVアンプを買う際にいちばん躊躇したのは、ステレオしかないのに7.1chのアンプが必要なのか、という点です。

しかし使っているスピーカーはB&WのCM1で、バイアンプ対応。AVアンプであれば余ったchで今までやっていなかったバイアンプ接続を試してみることができます。使える機能を使っていないことに内心忸怩たるものがあったワタクシとしては、かなりソソられるものが有るわけです。

ちなみにバイアンプとは、2wayスピーカーなどでツイータとウーファという個々のユニットをそれぞれ独立したアンプで駆動することで、一般に音質の向上に効果があると言われています。ソソります。

CM1のコネクタ
バイアンプ接続可能なスピーカーには2対のコネクタがある。

Marantz NR1710

上記のような機能は最近のAVアンプならどれでも持っているわけですが、中でもNR1710を選んだ一番の理由は、その薄さです。ウチのAVラックは小さめということもあり、同価格帯のAVアンプのあのデカさではそもそも置く場所を用意するところから考える必要があります。

薄さゆえのデメリットもあるのかもしれませんが、ゆうてもエントリー機の範疇だし、気軽に便利に使えれば良いかなと。あと、これまでもMarantzの製品はいくつか使っており、音の傾向が好みというのもあります。

実際に使ってみた

そんな訳で買ってみたNR1710ですが、実際に使ってみて良かった機能や感じたことを挙げてみます。

セットアップ

最初にテレビと接続すればセットアップの画面が出るので、指示どおりに進めれば特に迷うようなことはありません。挙げるとすればWiFiの接続設定をiPhoneから共有出来るんですが、それをiPhone側のWiFi設定から出来るというのを知らず、しばらく迷いましたがそれぐらいです。こんな機能あったんや。

あとWiFi接続する場合、外付けのアンテナを本体に取り付ける必要があるんですが、これが結構はみ出て邪魔です。薄さをウリにする割にどうなんだろう。オーディオ機器らしく金属筐体なのでアンテナを内蔵するのは難しいとは思いますが、今時LANケーブルを挿すのもアレだし、どうにかならないもんでしょうか。

NR1710のアンテナ
アンテナを取り付けると結構出っ張る。回転するので寝かせることはできる。

LANにつながれば、Marantzのスマホアプリ「AVR Remote」が使えるようになります。これがリモコン代りになり全ての設定が可能(なはず)なので、あの無駄にボタンが多く馬鹿みたいにデカいリモコンともおさらばできます。なんてステキなのマシュウ!

リモコンたち
左からNR1710、テレビ、Fire TV、Apple TVのリモコン。日本のメイカーはいつまでこんなリモコンを作り続けるのだろうか。

音質は

前に使っていたPMA-50との比較になりますが、基本的な性能はPMA-50の方が高いように感じます。まあ一方はステレオ再生のみに特化した製品なのに対し、一方は7.1ch再生で色んな機能コミコミな訳で、実売価格は同程度だったので妥当なところでしょう。

むしろNR1710は思ってたより頑張っている印象です。また、DENONの濃いめの味付けよりはMarantzのスッキリ感の方が個人的には好みです。

バイアンプ接続

さて、ここからがお楽しみで、音質を向上させる機能を試すことが出来ます。

まずバイアンプですが、マニュアルに従ってスピーカーあたり2本のケーブルでアンプとつなぎ、アンプの設定をバイアンプに変更します。

バイアンプ設定
「セットアップメニュー > スピーカー > マニュアルセットアップ > アンプの割り当て」で「Bi-Amp」に設定する。

実際聴いてみると、確かに明瞭さが向上しているように感じますね。無しの時が「テレビの音が良くなった」という感じなら、有りの時は「オーディオの音に近付いた」という感じでしょうか。

バイアンプ接続可能なスピーカーを持っているなら、その性能を活かすことが出来ると思います。

Audyssey(音場補正)

Audysseyはいわゆる音場補正で、付属のマイクとスタンドでリスニングポイントでの音を直接測定し、再生音を補正する機能です。AVアンプならではの機能ですね。

以前からデバイスの性能より部屋の音響特性の方が気になっていたところもあったんですが、やってみると部屋の共鳴と思われる低音が抑えられていたり、バランスが良くなって一定の効果を感じます。

Audysseyの測定結果
Audusseyの測定結果も確認できる。

ただ、ベストな状態を知り得ないため、測定がどこまで上手くいったのかイマイチよく分からないという面もあります。AppleのHomePodは内臓のマイクを利用して、使っているうちに勝手に学習して補正してくれるらしいですが、特にエントリー機ならそれぐらいの方が変に悩まなくて良いような気もします。

あと、AVアンプに限らずオーディオ機器は音が落ち着くまでバーンインが必要な場合が多く、最終的なAudysseyの設定もしばらく鳴らした後の方が良さそうです。

チャンネルレベル調節

こちらは入力デバイス間の音量の差を、あらかじめオフセットを設定する事で調整できる機能です。

例えばPS4の後にFire TVを見ようとしたらえらく音量が違った、などはあるあるだと思うんですが、音量のオフセットをデバイス毎に設定しておくことでレベルを大体揃えることができるので快適です。

AVR Remoteでのチャンネルレベル調節
AVR Remoteの「オプション > チャンネルレベル調節」からオフセットを調節できる。

ステレオダウンミックス

Netflixなどのストリーミングサービスを利用していると、作品によって音声が2chだったり5.1chだったりして、ステレオのみだと音量が随分が変わってしまう事があります。

デバイス側の設定でオーディオ出力をステレオにすることで解決できるんですが、NR1710にもダウンミックスできる設定があるようなので、AVアンプ側で一元管理できた方が便利かなと思い、試してみました。

しかし、スピーカーがステレオのみの場合にどういうロジックになっているのか分かりませんが、サウンドモードがステレオでもマルチチャンネルでも音が変わっているように聞こえません。

ダウンミックスはデバイス側で設定するしかなさそうです。

AirPlayなど

NR1710は公式には「AVサラウンドレシーバー」であり、AVアンプ以上の機能があります。正直盛り盛りなので全ての機能を使うことは無い気もしますが、iPhoneユーザーとしてはAirPlayに対応しているのはありがたいです。普段はiPhoneからイヤホンで聞いている音楽を、気軽に家のスピーカーで聞けるのは良いものです。

また、自宅でDLNAサーバーを構築していれば「HEOS」アプリ経由で音楽ファイルを再生させることもでき、これも中々便利です。HEOSは元々DENONのサービスですが、同じD&MホールディングスということでMarantzのAVアンプも対応しています。各種ストリーミングサービスにも対応しているので、AndroidからでもAirPlay的な使い方ができるようです。

追記:NR1200が颯爽登場

そんな訳で満足してNR1710を使っていたところへ、マランツがHDMI入力を備えながらステレオ出力のみというHi-FiアンプNR1200を発売するというニュースが舞い込んできました。駆体はNR1710と共通で、7chを2chに減らした分で音質向上を図っているという、まさに「コレが欲しかったんだよ!」という代物です。

さすがに買い直すのもなあという事で、主な仕様の違いをまとめてみました。

NR1710NR1200
出力ch7.1ch2.1ch
バイアンプ接続
HDMI入力8ch5ch
HDMI CEC
Dolby Atmos等×
(HDMI入力は
PCMステレオ)
Audyssey×

HDMI入力が5chなのと、Dolby Atmosのデコードや音場補正のAudysseyは非対応ですが元々サラウンド用の機能なので納得。ネットワークプレイヤーとしての機能もNR1710と同等です。私がAVアンプに求めていた機能は揃っており、マルチチャンネルにする予定がないのならまさにうってつけな製品だと思います。

最初から言ってくれればこっち買ったのに…まあこればっかりはしょうがないですね。

まとめ

NR1710の導入でAVアンプを使う前に不便に感じていた点がほぼ解消され、十分満足できる環境になりました。音質的にもバイアンプ接続や音場補正で良くすることも出来て、コストパフォーマンス的にも良い買い物だったと思います。

マルチチャンネルにする予定がないなら、ステレオに特化したNR1200の方がオススメ。

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