2020秋アニメ ベスト3
1 | 魔王城でおやすみ
ノンレム睡眠レム睡眠ノンレム睡眠レム睡眠
魔族に捕らえられた人間界の姫が、囚われの身ですることもないのでひたすら安眠を追求するというコメディ。RPG的な世界観でありながら冒険要素はほぼ無く、「寝る」という本来消極的な行為だけで話を展開し、かつ面白いという異色の作品。方向性としては「このすば」に近いかもしれませんね。
人質のはずの姫が快適な睡眠環境構築のため、魔族の体だろうが魔王城のアイテムだろうが構わず利用するという、何故か異常なバイタリティを発揮していくギャップが楽しいです。
監督は「ダンベル何キロ持てる?」の山﨑みつえ、制作は同じく動画工房で、筋トレの次は快眠という謎の健康志向。耳に残るOPソングも健在で、こうしたコメディではもはや右に出るものがない安定感です。
dアニメストア | Hulu | Netflix | プライムビデオ で見る
2 | 体操ザムライ
娘ザムライ可愛いザムライ
制作はMAPPAでシリーズ構成は村越繁と、「ゾンビランドサガ」のスタッフが集結。落ち目の体操選手という主人公はゾンビのアイドルほどのインパクトはないですが、「人が死ぬのは夢を諦めた時である」というテーマも継承していると言っていいでしょう。
一度は引退を決意する主人公ですが、自身を見つめ直し、コーチや家族の助けを借りながら再起を目指していくストーリー。舞台は2000年代初頭の日本になっており、懐かしの平成ネタを盛り込みながら、かつてのホームドラマ風の笑いあり涙ありな構成になっています。
異世界に転生するわけでもない30手前のおっさんが主人公なのは今どき珍しいですが、一方でニンジャとして異国へ逃避して来たレオは異世界への転生を果たした存在と言えるかも知れません。本作の過去を懐かしむような作りは目新しさがないようにも見えます。しかしそこには、アニメが現実逃避の先ではなく、現実に向き合うための力を与えられる場でありたいという、制作陣自身がその夢を見つめ直そうとする意思が垣間見えるような気がします。
dアニメストア | Hulu | Netflix | プライムビデオ で見る
3 | ゴールデンカムイ 第三期
時は来た。それだけだ。
頭に銃弾を受けたはずの杉本が生きている時点でアレなんですが、隠された金塊を求めて異なる勢力が争奪戦を繰り広げるというハードボイルドな設定のはずが、もはや8割がネタになっているような気がしなくもない。しかし相変わらず面白いですね。
舞台を樺太に移し、何故か裸の男達が殴り合ったりしつつも、残りの2割で登場人物たちの過去がそれぞれ明らかになり、アシㇼパさんは暗号の鍵となる父の言葉を思い出すなど、構成的にはなかなかうまい。物語はいよいよ佳境に近づいてきた感がありますね。
続きが気になるところですが毎期ワンクールなのはどうにも短い。スタッフには頑張って欲しいですが、この調子だと4期はいつになるんでしょうか…
FOD で見る (見放題独占配信)
ベストOP・ED
今期は作画的には呪術廻戦が抜きん出ていて、OP・EDも作画・演出ともに一人勝ち状態。MAPPAの本気を感じます。本編は順平の話で盛り下がっちゃった感がありますが…
OP | 呪術廻戦
電車を使った演出がいいですね。笹食ってる場合じゃねえ!
ED | 呪術廻戦
う〜んシャレオツ。そして原画がヤバイ。