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Amazonプライムビデオで見られるおすすめアニメ作品10選 〜「未来少年コナン」から「シンカリオン」まで〜

Amazonプライムビデオで見られるおすすめアニメ作品10選 〜「未来少年コナン」から「シンカリオン」まで〜

ここではAmazonプライムビデオで見放題なおすすめアニメ作品を、過去の名作から最新作まで10本あげてみました。プライムビデオは他の動画配信サービスと比べて作品の入れ替えが激しいので、気になる作品は早めに見ておくことをお勧めします。

デカダンス (2020)

1話では過去の作品を彷彿とさせる演出で正統派ロボットアニメかと思わせておいて、2話にして急転直下、この世界の人間はゲームでいうNPCにあたる存在という設定が明らかになるというかなり攻めた展開に。行き過ぎた管理社会を描いたマトリックス的ディストピアを描いた作品とも言えます。

設定はトリッキーですがストーリーの大筋は非常にオーソドックスで、生い立ちでハンデを背負った少女が師匠に出会い、自分と世界を変えるために成長していくというグレンラガンばりの熱い展開。

サイボーグ側の世界はキャラがやけに可愛い上に、笑いありゲロありウンコありの盛り盛り具合で非常に楽しいです。捻った設定と独特の世界観の中で熱い王道展開を繰り広げるという野心的な作品でしたが、オリジナルのロボットアニメとしては久々の当たりだと思います。

デカダンス

新幹線変形ロボ シンカリオン (2018)

当初から「明るいエヴァ」として話題になりましたが、あからさまにインスパイヤされた演出だけでは終わらず、子供が戦うことの是非や、敵を倒せばそれでいいのかと言った、ややもすれば「それが王道だから」「子供向けだから」で済ませられがちな要素に真摯に向き合って答えを出そうとする姿勢こそが、真に「エヴァの系譜」に連ねられる所以だと思います。

また「好き」の力で他者とつながる事をテーマにしており、それをATフィールドで他者を拒絶する少年少女の物語であった「エヴァ」に対する一つの回答として明確に提示している点も見逃せません。

その熱い想いが届いたのか本当にエヴァとコラボしてしまうなど、いろんな意味で「夢は見るものじゃない、叶えるものだ」という事を大人の本気で見せてくれたところも大いに評価したいです。

エヴァ要素を抜きにしても、子供も大人も楽しめる上質なエンターテイメント作品に仕上がっており、万人におすすめのアニメ作品です。

新幹線変形ロボ シンカリオン

NEW GAME! (2016-2017)

今日も一日がんばるぞい!

ゲーム制作会社に入社した社会人1年目の青葉の奮闘を描くお仕事アニメ。コメディと女の子の可愛さと前向きなお仕事要素が絶妙にブレンドされた内容はあまりに心地よく、一度見だすと抜けられない冬の朝の布団の中のような抗しがたい魅力を備えています。

藤原佳幸監督と動画工房という鉄板のコンビで安心安定のハイクオリティに仕上がっており、作画もキャラデザも素晴らしいですが、やはり演出の巧みさは目を引くものがありますね。何気ない「日常系」を成立させるためにはここまでの能力が必要なのかも知れません。

2期は入社2年目になった青葉の、より「お仕事」にフォーカスした内容になっており、こちらも渾身の出来で社会人にはより刺さる内容になっていますね。お仕事アニメとしては『SHIROBAKO』と双璧をなす名作ではないでしょうか。

NEW GAME!

この素晴らしい世界に祝福を! (2016-2017)

粗製乱造される異世界モノのアニメ化ですが、ほとんど唯一成功したと言っても過言ではない本作。都合の良いチート能力でドヤ顔するだけの凡百の作品とは異なり、意地でも冒険に旅立とうとしないそのギャグに全振りな姿勢がひときわ輝いて見えます。

主人公のクズマさんのクズさ加減もさることながら、ヒロインであるアクアの駄女神っぷりが凄まじく、特に中の人の弾けた演技が輪をかけて酷い(褒め言葉)。まあめぐみんが最高なんだけども。

テンプレをコピペのためではなく、むしろオリジナリティを強調するツールとして活用できている数少ない例と感じます。おそらく原作者の暁なつめは人気があるから異世界モノにしただけで、他のジャンルの作品でも十分にやっていけそう。

この素晴らしい世界に祝福を!

デンキ街の本屋さん (2014)

どこかで見たことあるようなデンキ街の本屋で働くオタクな面々の青春グラフィティ。

監修が森脇真琴にシリーズ構成がふでやすかずゆきな時点でかなり不穏な空気が漂っていますが、初回からヒロインが「エロ本大好き人間ですから!」などと口走っており、期待せざるを得ない。

オタクの日常を描いた作品としてはラブコメ要素が強く、3組もカップリングが成立しているのは珍しいかもしれません。ラ波感でニヨニヨしたい人は特におすすめ。カメ子ェ…

原作の水あさとといえばお馴染みの女の子の泣き顔も堪能できます。先生ちゃんかわいい。そして最後についに登場した店長の衝撃。

デンキ街の本屋さん

ピンポン (2014)

少し泣く。

原作の独特の絵柄を完璧にアニメーションに落とし込んだ映像も驚異的ですが、ストーリーも負けず劣らず素晴らしい。個人的には湯浅政明監督のベストアニメだと思う。

スポーツを題材にしたアニメや漫画は、少年誌でよくあるいわゆる「友情・努力・勝利」をテンプレにしたものが多いですが、『ピンポン』はそれに対し明確なアンチテーゼを提示しており、そこらのスポ根では到底達し得ない境地に達しています。

才能と努力はどちらが勝つのかという古くからの命題に対し、作者の冷酷なほどリアリスティックな目線によってストーリーは展開していきますが、不思議とそこに絶望感はありません。持てる物の苦悩も持たざる者の苦悩も描いているから、と言ってしまえば簡単ですが、それだけではない深みを感じます。

結局のところそれは、この作品が人生とは何かを描こうとしたファンタジーだからなのかもしれません。10年に1本の名作だと思います。見てない人はぜひ。

ピンポン

けいおん! (2009-2010)

放送当時から人気を博し、今も続く女子高生の部活ものというジャンルを確立した本作。もう10年も経つんですね…

美少女たちがキャッキャウフフしているには違いないですが、いわゆる萌えアニメと一括りにするなかれ。

これが山田尚子の初監督作品となりましたが、日常の何気ないシーンにも命を吹き込む細かい演出や、コメディとしての構成力など、その能力は既に相当なものです。京アニの高い作画力に支えられたこともあって、女の子の可愛さもさることながら、今見返してもアニメーション自体のクオリティの高さが明らかに他とは一線を画しています。こりゃ売れちゃうわ。

2期のラストは3年生組の卒業で終わりますが、何気ないけどかけがえのなかった青春の終わりを見事に捉えており、青春群像劇として普遍的な価値を獲得することに成功していると思います。

けいおん!

電脳コイル (2007)

現実世界に様々な情報をオーバーレイできる「電脳メガネ」がキーアイテムな作品。今でこそ「ああARね」という感じですが放送開始は2007年であり、Google Glassの発表は5年後の2012年です。また作中に登場する「電脳ペット」は2016年リリースのポケモンGOを彷彿とさせるなど、まさに近未来を予言したヴィジョナリーなSFアニメです。

どんな高度な技術も普及すれば日常であるという視点に立つことで、サイバーパンクな電脳世界といつの世も変わらぬ子供たちの世界を結びつけることに成功しており、その手があったか!という世界設定が秀逸です。攻殻機動隊とドラえもんを掛けて平方根をとったような感じ。

前半では小学校を舞台にしたハッキング戦から「のび太の恐竜」的な感動エピソードまで、多彩なストーリーとイマジネーションあふれる作画に引き込まれます。後半は一転シリアス展開に。データの不整合や意図的な改変によって生じる問題、現実と仮想が不可分となった世界で感じる「リアリティ」とは一体何なのかという非常に現代的なテーマを描き、10年経った今こそタイムリーと感じさせる程です。

秀逸な世界設定と未来を予見するかのような内容で2000年代を代表する名作。必見です。

電脳コイル

コジコジ (1997)

さくらももこといえば『ちびまる子ちゃん』が有名ですが、そのシュールなギャグセンスが最大限に発揮された作品としてはこの『コジコジ』を挙げざるを得ません。

「メルヘンの国」を舞台としており、実際メルヘンチックなお話もありますが、かなりブラックなネタも。1話からミッ○ーマウスネタをブッ込んできたり次郎くんが母親にぶたれて口から出血したり、これはメルヘン。

キャラクターも可愛いものから奇怪な人外まで、多彩というかもはや狂気すれすれの感があります。やかん君のやかんがザルと入れ替わって茶そばが湧くに至っては、さくらももこは正気でこれを書いていたとすれば本当に天才としか言いようがない。

あとEDが電気グルーブで無駄にかっこいいです。電気グルーブの名作アニメ率は異常。

コジコジ

未来少年コナン (1978)

言わずと知れた宮崎駿監督のTVシリーズ作品。ちなみにこの翌年に『ルパン三世 カリオストロの城』が公開されることになります。

発達し過ぎた科学によって人類が滅びかけた後の世界という、初期の宮崎作品によく登場するポスト・アポカリプスな世界で少年少女が活躍する冒険活劇で、後の宮崎作品を彷彿とさせる要素がいくつも登場し、それだけでも今振り返って見ると興味深いものがあります。

しかし、そういう点を抜きにしても作品自体の面白さが抜群であり、未だに色褪せないと言うよりも、今のアニメに足りないものを強烈に意識させる古典的名作と言えます。

キャラクターの細かい動きの演出などは昨今のTVアニメではほとんどお目にかかれない密度の濃さで、非現実的なほどのコナンの超人的能力も、この世界ではそうなんだと言う作品としての説得力を生んでいると思います。

アスペクト比が16:9にクロップされたリマスター版もありますが、宮崎監督はレイアウトにこそその卓抜した才能を発揮しているので、是非4:3のオリジナル版を見て欲しいですね。

未来少年コナン

※配信作品は 2020年11月5日時点のものです。配信期間が終了した場合視聴できなくなるのでご注意ください。

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