2020夏アニメ ベスト4
01 | デカダンス
バグは夜更け過ぎに仕様へと変わるだろう〜♫
1話では過去の作品を彷彿とさせる演出で正統派ロボットアニメかと思わせておいて、2話にして急転直下、この世界の人間はゲームでいうNPCにあたる存在という設定が明らかになるというかなり攻めた展開に。行き過ぎた管理社会を描いたマトリックス的ディストピアを描いた作品とも言えます。
設定はトリッキーですがストーリーの大筋は非常にオーソドックスで、生い立ちでハンデを背負った少女が師匠に出会い、自分と世界を変えるために成長していくというグレンラガンばりの熱い展開。
サイボーグ側の世界はキャラがやけに可愛い上に、笑いありゲロありウンコありの盛り盛り具合で非常に楽しいです。捻った設定と独特の世界観の中で熱い王道展開を繰り広げるという野心的な作品でしたが、オリジナルのロボットアニメとしては久々に楽しめました。
それにしてもミナトさんはカブラギさんの素体でナニしてたんですかねぇ。
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02 | GREAT PRETENDER
浜の真砂は尽きるとも
コンフィデンスマン(詐欺師)が悪どい金持ちから大金を騙し取るという痛快エンタメ作品。義賊がその社会の支配者層の鼻を明かすという意味では昔から好まれる古典的な題材ですね。
4人のメインキャラクターそれぞれについて、元は善良な人物がいかにして詐欺師になったのかという過去と、現在の詐欺作戦が並行して描かれるという構成で、人情噺と勧善懲悪の鉄板の面白さがあります。脚本は映画化もされたドラマ「コンフィデンスマンJP」の古沢良太です。
設定的にはザルというか、そうはならんやろと思う展開も多いですが、エンタメに振った作品なので細かいことは言いっこなしですかね。ただ作品の性質的に決まったオチに一直線な展開になりがちなので、もう少し視聴者を「騙す」ような驚きが欲しかったとは思います。
映像的にはポップな背景美術が印象的で、古典的なテーマに今っぽい雰囲気を与えることに成功していると思います。作画もさすが安心安定のWIT STUDIOですね。褐色ベリーショートのアビーが俺得でかわいい。
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03 | 放課後ていぼう日誌
農林水産省もニッコリ
女子高生の部活もので、今度は釣り。もはや様式美の世界とも言えますが、制作が動画工房ということもあって、やはり完成されたジャンルの良さはあります。
「ゆるキャン△」でも感じましたが、テーマがアウトドア系だと自分も実際にやってその楽しさを体験できる可能性があるわけで、アニメの中だけの閉塞した世界ではない、自分の世界とつながっているような開放感を感じられるのがいいですね。
また自然が相手ということで、生物の多様性やそれを自分で釣って自分で食べるプリミティブな生の喜び、環境問題にも触れており、日常系ながら現代社会の問題点をさりげなく突くという、実は異彩を放っているアニメなのかもしれません。もうEテレでやって欲しい。
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04 | Lapis Re:LiGHTs
きれいなミルキィ
アイドルグループもののメディアミックス。魔法という特殊能力が使える点と、ポンコツグループが基準を満たさないと退学という設定は、ラブライブというよりはミルキィホームズリスペクトを感じます。こころちゃん言うな。
とは言えあんなえげつない話ではなく、日曜の朝にやっていても多分ギリギリOKな清いもの。キャラが多くて誰が誰だか分からなくなりますが、可愛いからまあいいや。伝説的ユニットのRayは中の人もレジェンド級ですね。こころちゃん言うな。
ストーリーは言ってしまえばテンプレですが、ツボを押さえた展開と散りばめられた小ネタの数々で安定して面白く、むしろ王道と言いたくなりますね。作画のレベルも高く、最近のアイドルグループものでは珍しく当たりじゃないでしょうか。
しかしライブシーンのCGでパンツが実装されているのは初めて見たかもしれない。見えそうで見えるギリギリのローアングル調整にも、スタッフの本気度を感じずにはいられません。